一音寺室内合奏団演奏会 2024
ごあいさつ
団長 壁瀬 宥雅
1996年10月に設立された一音寺室内合奏団は、京都の聴衆の皆様の温かなご支援により、28年目のコンサートを開催することになりました。
今年はヴィオラ界の大御所である店村眞積氏をお迎えし、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲(シンフオニーコンチェルタンテ)を演奏いたします。ヴァイオリン独奏は音楽監督の双紙正哉氏です。店村氏は、桐朋学園大学からイタリアに留学され、ジュネーヴ国際音楽コンクール2位入賞、帰国後は読響ソロ・ヴィオリスト、N響ソロ首席ヴィオラ奏者、東京都交響楽団特任首席、京都市交響楽団ソロ首席、サイトウ・キネン・オーケストラメンバーなど、すべての主要ポストを歴任されたヴィオラ奏者であり、また、教育者として積極的に後進の育成にもあたられ、多くの弦楽器奏者から多大なる尊敬を集めておられます。個人的には、店村氏と私は同志社中学校での同級生であり、今回はほぼ半世紀ぶりに共演できることを私自身楽しみにしています。
本日の演奏会では、ブラームスの「弦楽五重奏曲第2番」を20年ぶり1こ取り上げます。この曲はウィーン風の明るい中にもブラームスの厭世観も感じられる奥深い曲です。晩年のブラームスの充実した力作を、芥川也寸志の「トリプテイーク」と共にお楽しみください。
メンバーリスト
双紙 正哉:音楽監督・コンサートマスター
桐朋学園大学卒業。篠崎永育、徳永二男の両氏に師事。1984年北九州音楽コンクール小学生の部第1位入賞、併せて文部大臣賞受賞。1986年全日本学生音楽コンクール中学生の部西日本大会第1位入賞。大学在学中より広島交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団のゲストコンサートマスターを度々務める。1995年22歳の若さで東京交響楽団のアシスタント・コンサートマスターに就任。1997年にはアソシエイト・コンサートマスターとなる。1998年退団後はソロ、室内楽を中心に活躍。1998年4月NHKのFMリサイタルに出演。室内楽ではJTアートホール室内楽シリーズに度々出演する他、ストリング・クァルテット「Arco」、ストリング・アンサンブル・ヴェガのメンバーも務める。2004年北九州市民文化奨励賞受賞。2005年5月より東京都交響楽団首席奏者に就任し現在に至る。 |
店村 眞積:ヴィオラ独奏
京都生まれ。日本音楽コンクールなど入賞歴を重ね、桐朋学園大学を経て、1976年イタリアに渡り、ピエロ・ファルッリに師事。その後リッカルド・ムーティに認められ、フィレンツェ市立歌劇場の首席ヴィオラ奏者となる。1977年ジュネーヴ国際音楽コンクール第2位。以後ヨーロッパ各地でソリストおよび室内楽奏者としても活躍。フィエーゾレ音楽祭、ジュネーヴ音楽祭など多くの音楽祭に招かれた。1984年に帰国、同年から読響ソロ・ヴィオリスト、2001年からN響ソロ首席ヴィオラ奏者を歴任。一方、ソリストとして読響、N響、東京フィル、札響、パイヤール室内管などと共演。サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管のメンバーを務めた。さらに「ヴィオラ・スペース」への出演をはじめ、日本を代表するヴィオラ奏者として、室内楽やソロの分野でも幅広い活動を展開、CDも数多くリリースしている。 2011年6月、都響ヴィオラ特任首席奏者に就任。東京音楽大学客員教授。第30回有馬賞を受賞、令和2年度京都市文化功労者表彰を受けた。2024年2月22・23日、エリアフ・インバル指揮によるマーラーの交響曲第10番で、都響ヴィオラ特任首席奏者としてのラスト・ステージを迎えた。2024年4月、都響ヴィオラ名誉首席奏者に就任。 |
ゲストヴィオリスト:篠崎 友美(東京都交響楽団首席奏者) |
ヴァイオリン I | 井口 貴文、圓城 めぐみ、妹尾 俊吾、田﨑 祐成、中村 亜季※、村上 佐知子 |
ヴァイオリン II | 内田 都加、壁瀬 智泉、高木 玲、南部 史、前川 和響、前川 信幸※、村山 直 |
ヴィオラ | 佐々木 弘明※、佐々木 めぐみ、里上 三保子、田中 春美、前川 萌香 |
チェロ | 壁瀬 宥雅※、里上 直衛、森田 健二、米原 徹 |
コントラバス | 江刺 豊※♪ |
(※=首席奏者 ♪=客演)
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